風と草
マクモーゾー!シュジンコー!
2022-10-15
こんにちは、副住職の源さんです。
今朝の坐禅会はいつもよりも気持ちよく座ることができました。
スッキリとした気持ちで今日一日過ごせそうです。
写真は住職が坐禅会用に書いたものです。
「無業一生莫妄想」(むごういっしょうまくもうぞう)
むかしむかし、中国は唐代の禅僧、無業和尚は、
何を聞かれても「莫妄想!」と答えた人でした。
一生を「莫妄想!」で貫き通した人でした。
「妄想すること莫(なか)れ!」
妄想なんかしてるんじゃない!ということですね。
「悟りってなんですか?」「マクモーゾー!」
「なんのために坐禅するんですか?」「マクモーゾー!」
「全然悟れないんですけど、、、」「マクモーゾー!」
「悩みがあるんですけ、、、」「マクモーゾー!」
悩みは、我々人間が妄想して勝手に生み出しているにすぎない。
あれこれくよくよ考えるんじゃない。
妄想にとらわれるな。
いまやるべきこと、いまできることに集中しなさい。
「瑞巌只喚主人公」(ずいがんただよぶしゅじんこう)
むかしむかし、中国は唐代の禅僧、瑞巌和尚は、
毎日自分に向かって「主人公!」と呼びかけ、
自分で返事をしていました。
「おい!主人公!目を覚ましているか!」
「はい!」
「おい!主人公!他人に惑わされていないか!」
「はい!はい!」
自分の人生の主人公はお前だぞ!
他の誰でもないぞ!
そのことに気が付いているか?
他人に惑わされたり、振り回されたり、だまされたりして、
自分が主人公であることを忘れていないか?
このために、瑞巌和尚は毎日、「シュジンコー!シュジンコー!」と自分に対して呼びかけていたんですね。
無業和尚の生き様を表す「莫妄想」。
瑞巌和尚の生き様を表す「主人公」。
どちらも味わい深い言葉です。
「マクモーゾー!マクモーゾー!」
「シュジンコー!シュジンコー!」
社会の中で、他人に振り回されて、どうでもいいような悩みが頭から離れない。
そんなときは、この言葉をおまじないのように唱えると、スッと心が楽になるかもしれません。
「マクモーゾー!シュジンコー!」
体調に気を付けてがんばっていきましょう。
それでは、源さんでした。